心理カウンセリング序説(第7章)
カウンセリングのプロセスを「初期」、「中期」、「終結期」の3段階に分け、それぞれの局面での治療を解説している。セラピストはカウンセリングにおいて、クライアントの「長く深い人生の過程」に思いを巡らせることが求められる。
初期:信頼関係の確立と容器の形成
クライアントのニーズと、カウンセリングで実際にできることの間の齟齬を丁寧にすり合わせることで、ラポール(信頼関係)や治療同盟の構築につながる。
セラピストと一緒に不安を抱えることで、セラピストとクライアントの関係が不安を抱える容器・コンテイナーとして機能し始める。
中期:転移/逆転移の発展と葛藤
容器の形成後、セラピストはクライアントの不安や怒り等の否定的な感情(転移)を引き受けるようになる。セラピストは、その苦しみを感じることになる(逆転移)が、容器の機能を維持することで、クライアントも心の容器を獲得し、成長をしていくことになる。
終結期:内在化による分離と自立
クライアントの中で自身の感情を抱える、向き合える心が確立されていく。また、それに伴いセラピストからの独り立ちが進んでいく。クライアントは独立する自信がつく一方、別れに対する不安も体験される。セラピストは、自立への不安や別れの悲しみに寄り添いながら、丁寧にカウンセリングを終結へと導いていく必要がある。